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龍の創造 -後篇- (東洋/中国における龍に関する話題の数々) 〈2354JKI11〉

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龍服を着る世宗大王の肖像

『龍の創造 -後篇-』では、「龍」にかかわる独特で興味深い話題を幾つかご紹介していきます。(-前編- を未読の方は、是非、こちらもお読みください)

またこの -後編- は、中国歴代の王朝の皇帝と龍の関係性や爪数とその服装など、更に前編と比べて、どちらかと言うと風水などを基にした生活に密着した親しみ易い話題が多くなりました。

 

 

 

龍の進化

最初の話題は龍の進化についてです。伝承では龍は千年ごとに成長すると言われており、諸説ありますが、初期段階の「蟠(ばん)」(最下位の龍で、天にも昇れない)から「蛟(みずち)」(鮫龍・水霊とも書く。大蛇のこと)へと進み、「虹」(古代、虹は龍の一種で恐ろしいものとされ、近代になってから虹は美しいものであると変化。虹が虫へんであるのもその為)になり、次に「蜃(しん)」(蜃龍は気を吐いて蜃気楼を見せる龍)となり、最後に「龍」(最高位ですべての特性を持つ)となります。

 

五行説の龍

五行説とは中国古代の学説で、自然も人間やその社会の成り立ちも、「木」・「火」・「土」・「金」・「水」の五つの元素の一定の循環法則に従って変化するという説のことです。

そしてこの説では、龍は「青龍」・「紅龍」・「黄龍」・「白龍」・「黒龍」の五つに分類されます。詳しくはその外見や気質、そして能力などにより分類されるのですが、これらは五行説の「木」・「火」・「土」・「金」・「水」にそれぞれ対応しているのです。

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五行説における龍の相関図

「木」にかかわる龍は青い龍です。五行説では青は東方の色とされ、その為、青龍は東方を守護する龍とされています。また青龍の季節は春とされています。ちなみに蒼龍と呼ばれることもあります。臓器では肝臓を、食物では酸っぱいもの、環境では河川に対応し人生では青春を意味します。人々の幸せ・幸福などに関してはこの青龍が担当します。家内安全を望むのならば青龍に祈りましょう。また恋愛成就を希望する人も青龍にお願いしましょう。

「火」の担当は赤い龍です。五行思想においては「赤」は南方を意味する為、赤龍を朱雀と同様に「南方を守護する神聖な龍」と考えています。また長寿や健康を願うと、赤龍はその願いを伝えに天に昇るといいます。

「土」は黄色の龍、黄龍が関わります。五行説で「黄」は土行であり、土行に割り当てられた中央を守ります。十二天将「勾陣(こうちん)」や「麒麟」と同一視されたり混同されることもあります。この龍は財運の神様の代理人で、お金に関する願い事を神様に届けてくれます。

「金」は白い龍の白龍です。五行説では、白は西を意味する為に、白龍を「白虎」と同様に「西方を守護する神聖な神獣」とします。立身出世や名誉を得たかったり、高位顕職に就きたいと思うのならば白龍に願いましょう。また白龍は特に飛行能力に優れ、他の龍では追いつけません。時々、魚に化けて地上の泉などで泳いでいるとも伝わります。

「水」を担当する龍は、黒い龍です。五行説においては、黒は北と同じく水に対応するので、黒龍を「玄武」と同じく「北方を守護する神聖な神獣」としています。学問や知識の神様の代理人なので、合格祈願には何と行っても黒龍でしょう。顎の下に貴重な珠を持っていることから「驪竜(りりょう)」とも呼ばれますが、「驪竜之珠」(『荘子』「列禦寇」)という言葉があり、「危険なことをしないと手に入れることができない、非常に価値のある物のたとえ。または、非常に素晴らしい詩文のこと」です。

 

龍脈と龍穴

風水などでは、龍の存在は「気(自然エネルギー)」の姿を表したものだとも言われています。そして「気」は、一部の専門家(例えば風水師や昔で云えば陰陽師などか)や殊更に感覚の鋭い人を除いて一般の人間の目には見えないし感じられないので、目に見える物として龍の絵や置物などを活用しているというのです。

ちなみに、この「気(自然エネルギー)」の地中での通り道を「龍脈」と呼び、風水では大地の「気」は山の尾根伝いに流れると考えられていて、その流れが龍が伏している姿の様に見えることからこの名がつきました。またこの「龍脈」から「気」が噴き出す地点を「龍穴」といい、そこに住むと、その人や家族は永きに渡って繁栄出来ると考えられており、別の言い方をすれば「龍穴」はもともとの地形が住まう人物にとって運気が上昇する吉相だということになります。

しかし「龍脈」の道筋に邪魔物を置いたり建造物などで塞いでしまうと、大地に「気」が供給・循環されなくなり悪気が溜まってしまいます。そこで風水では、都市であれば「気」の入り口となる道路や街並み、個人の家屋であれば玄関や廊下、部屋の中心などを清潔で綺麗に片付けるように心がけよ、と指南しています。

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