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【名刀伝説】 『刀剣乱舞』特別編-2 鶴丸國永・獅子王・蛍丸 〈1345JKI07〉

獅子王3B9jBku9IcAAfh88前稿が好評につき、引き続き『刀剣乱舞』に登場する名刀を紹介していく。今回は鶴丸國永獅子王、そして蛍丸の三振りだ…。

 

1.鶴丸國永(つるまるくになが)

五条國永は、(活躍年代には諸説あるが)平安時代の刀工である。五条兼永の子で、前述の三条宗近の弟子と云われる。その國永の作とされるのが「鶴丸」。

この太刀の刃長は2尺5寸9分半(78.6cm)、反りは9分(2.7cm)で、その優美な姿は高く評価されている。

「鶴丸」の名の由来は不明だが、失われた太刀拵に「鶴」の文様があったからではないか、との説もある。

元々は平維茂から孫の城太郎(秋田城介)に伝わったとされているが、その後、鎌倉幕府の執権北条貞時や更に諸家を経て、やがて織田信長が御牧景則(家臣 三枝勘兵衛とも)に与えたものが理由は不明ながら伏見藤森神社に移り、本阿弥光的らを経由して仙台伊達家(伊達政宗)に渡ったという。明治時代になり、伊達宗基から明治天皇へ献上され、現在は御物である。

 

2.獅子王(ししおう)

平安時代の大和刀工作の太刀だが、無銘である。

摂津源氏の長(おさ)であり妖怪退治で名を馳せた源頼光の子孫、源頼政(1104年~1180年)の佩刀。近衛天皇から、洛中を騒がせた物の怪の鵺(ぬえ)を一矢で仕留めた恩賞として下賜された太刀である。

現存するものは、刃長二尺五寸五分(約77.3cm)、反り9分(約2.7cm)で、重ね(刀身の厚み)が薄く身幅も低い(刀身の幅が狭い)小振りな姿をしており、小太刀として打たれたとも云われている。

だが現状は大幅な摺り上げが行われた状態であるとし、当初は刃長が3尺5寸5分(約107.6cm)にも達しながら反りは1分(約0.3cm)程度で、腰反りと呼ばれる形だったとの説もある。これによると、棟区(むねまち)のところで極端に反っていて、刀身そのものは直刀に近い形状の為、結果的に反りは浅い。この腰反りは、平安中期に登場した毛抜形太刀に多く見られる形であり、馬上からの切りおろしを考慮したスタイルとも云われている。

しかし、現存の「獅子王」は小太刀(一般に2尺前後)にしては大きいが、3尺5寸以上もあった大太刀を摺り上げた形跡はない、とする見解もあるので、実際の経緯は不明である。

尚、拵だが、柄、鞘、及び金具を全て黒漆塗としたもので、鞘には青糸の渡巻(わたりまき)が施されており、本来は、柄にも糸が巻かれていたと考えられている。

さて、老齢(76歳もしくは77歳)の身で平氏の専横に対抗して清盛打倒の兵をあげた頼政であったが、力及ばず宇治平等院の畔で自刃する。その後、この太刀は同族である土岐氏に委ねられ、後々の世、黒漆塗糸巻太刀拵ともども、明治天皇に献上されて御物となった。現在は東京国立博物館に所蔵されており、重要文化財に指定されている。

 

3.蛍丸(ほたるまる)

蛍丸は、鎌倉時代末期の刀工、来国俊作刀の太刀。刀長は3尺3寸4分5厘(約100.35cm)という大太刀で、茎(なかご)には「永仁5年3月1日」(1297年3月1日)の銘があったとされる。

南北朝時代に南朝方として戦った武将、阿蘇惟澄の愛刀として有名。戦いでできた無数の刃こぼれに蛍が群がり傷を修復した夢を惟澄が見た翌日、目が覚めて見てみると本当に刃こぼれが直っていた、との伝説が「蛍丸」の名の由来となっている。

「蛍丸」はその後も、阿蘇神宮の大宮司であった阿蘇氏に伝えられていた。1931年(昭和6年)には国宝に指定されたが、太平洋戦争の終戦時の混乱の中で消失(占領軍に接取されて誤って焼却されたとの説あり)、現在も行方不明となったままである。

今後も暫くは、 『刀剣乱舞』に登場する名刀について調べを進めて行く予定。太刀や打刀だけでなく、脇差や短刀、槍に薙刀とバラエティ豊かなラインナップとなりそうだ…。

-終-

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