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《和菓子探訪》 日本三大饅頭 〈2085JKI27〉

日本三大饅頭とは、 福島県郡山市の柏屋「薄皮饅頭」、岡山県岡山市の伊部屋「大手まんぢゅう」、そして東京都中央区の塩瀬総本家「志ほせ饅頭」の三つのことです。

どれも美味しそうですが、私は塩瀬総本家の「本饅頭」は食べたことがあるのですが、「志ほせ饅頭」を頂いたことがありません。そこで、三大饅頭の全てをしっかりと食べ比べてみてから好みの順位を付けてみたいなぁ・・・なんて思うのです。

 

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柏屋 「薄皮饅頭」

柏屋「薄皮饅頭」

「薄皮饅頭(うすかわまんじゅう)」は、福島県郡山市の土産菓子で茶饅頭の仲間。黒糖蜜を使用した薄皮で包んで、丁寧に蒸しあげた甘い饅頭です。1852年(嘉永5年)から続く和菓子の老舗、「柏屋」が製造販売しており、柏屋初代の「本名善兵衛(ほんなぜんべえ)」が考案したお菓子とされています。また創業者善兵衛は、奥州街道の宿場町郡山で「薄皮茶屋」という茶店を開き、主に旅人を相手に菓子商いを行いました。

この饅頭の皮は小麦粉に黒糖を大量に混ぜて作った生地で出来ているので、外側の色は茶色をしています。また名前の通り通常の饅頭よりも皮が薄い分、餡の量が多く入っています。その為か、かなり甘いのですが、やさしい甘さで決してくどい味わいではありません。

最初の頃は「漉(こし)餡」を用いたものでしたが、現在は「粒(つぶ)餡」も使用されています。「こし」タイプは、北海道産の小豆でしっとりとした自家製餡。上品で滑らか、口溶けの良さとさらっとした爽やかな甘味が味わえます。「つぶ」タイプは、同じく北海道産小豆をふっくらと炊き上げた餡を使用していて、こちらは甘さ控えめで小豆本来の素朴な風味と、プリッとした粒の食感が感じられて嬉しい。

普通にそのまま食べるのが一般的ですが、焼いたり、凍らせて食べたり、変わった食べ方では衣をつけて天ぷらにしたり、また、お茶かけにして食べたりする人もいるとのことです。

この饅頭は、1887年に鉄道(東北本線)が開通して以来、柏屋が郡山駅の売店で販売したことで郡山銘菓として有名になりました。

尚、柏屋各店では「薄皮饅頭」の手作り体験が行えますが、旅行ガイドブックなどによると開成柏屋店がお勧めの様です。この店は「菓祖神(かそじん)」に隣接してありますが、菓祖神は中国から饅頭をもたらした祖神「林淨因 〈命〉」(後述)と、日本に菓子の原点とも云われる「橘(たちばな)」をもたらしたとされる「田道間守 〈命〉」、そして「薄皮饅頭」を考案した柏屋の創業者「本名膳兵衛 〈命〉」の三柱を祀ったものです。更にこの菓祖神には、饅頭の姿をした自然石「願掛け萬寿石」が奉献されており、古くから良縁や子宝、家内安全、そして長寿にと幅広くご利益があるとされ、饅頭に因んで「萬寿神社(まんじゅじんじゃ)」として親しまれています。

※「田道間守(たじまもり)」は、菓子の神として信仰される記紀に記載のある古代日本の人物。彼は垂仁天皇の命を受けて、橘を常世国(現在の中国南部からインドシナ方面にかけて存在したとされる国)から9年間の苦難の旅を経て我国へと持ち帰りました。しかしその時には天皇は既に崩御されており、嘆き悲しんだ田道間守は垂仁天皇に殉死したとされています。後に聖武天皇が「橘は菓子の長上、人の好むところ」と述べられ、古代では菓子は果物の意味もあるところから、田道間守は菓祖神として各地の菓祖神社に祀られています。そしてこれが、果物(柑橘類)の橘を菓子の起源とする菓祖神にまつわる伝説なのです。またこの菓祖神を御神体とする神社には、和歌山の「橘本(きつもと)神社」や兵庫県の「中嶋神社」など多くがあります。

※「薄皮饅頭」の手作り体験の実施店は、薄皮茶屋(柏屋本店2F)、開成柏屋、磐梯高原柏屋、郡山駅おみやげ館柏屋など。要予約で、手作り体験時間は約50分ほど。料金など詳しくは柏屋さんへ問い合わせ願います。 

2011年の東日本大震災の被害により本店旧店舗は半壊してしまいましたが、約2年後の2014年6月19日には新装開店しています。是非、旅のついでに訪れて「薄皮饅頭」の手作りを体験してみたいものです・・・。

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