Browse By

【艦これファンに贈る】  真実の第六駆逐隊!!  〈3JKI07〉

雷123 1024px-IJN_Destroyer_Ikazuchi

駆逐艦『雷』

ゲーム「艦隊これくしょん」(以下、「艦これ」)の中では、本記事が扱う日本海軍 第六駆逐隊(六駆)も大人気の部隊だ。前回の第六戦隊と同じ「六(6)」(シックス・ナンバー)が付く部隊だが、こちらは全艦が駆逐艦で編成された駆逐隊である。

 

そして「艦これ」では、第六駆逐隊は駆逐艦『暁(あかつき)』・『響(ひびき)』・『雷(いかずち)』・『電(いなづま)』の4隻の「艦娘(かんむす)」チームを指し、また彼女らは部隊単位で同ゲームのまるで公式マスコットの様な扱いを受けており、この4人組の露出度は非常に高い。

そこで前回の第六戦隊と同様に、史実の第六駆逐隊の太平洋戦争における戦跡を振り返って、その激闘と活躍を辿ることにしたので「艦これ」ファンだけでなく広く戦史好きの方々にも同部隊の戦歴を再確認して欲しいと思う・・・。

 

先ずは、本稿の主役である第六駆逐隊のメンバー、『暁』型の駆逐艦について簡単に触れておくと、彼女らの属する『吹雪』型/特型は、海軍軍縮条約により主力艦の保有に制限を受けた日本海軍が企図した「漸減邀撃作戦」において活躍するべく、重武装、特に強力な雷装を有し(従来型の艦隊型駆逐艦と比較して砲雷撃ともに5割増の威力を保有)、主な決戦場と想定される内南洋に至るまでに独力で進出し得る航続距離の増大と強靭な耐波性を兼ね備えた、まさに「革命的」な駆逐艦であり、当初は日本海軍の用兵側からも絶賛された「量より質」の、所謂(いわゆる)「個艦優越主義」に基づいた艦艇であった。

※その排水量に比して重武装(砲塔化された12.7cm 連装砲 3基、61センチ魚雷 9射と次発装填装置による予備魚雷9本の搭載など)の『吹雪』型の出現は、当時の列強海軍関係者に大きな衝撃を与えた。

※特型駆逐艦とは、『吹雪』型駆逐艦の計画時の呼称である。これは、大正13年(1924年)に軍令部から艦政本部に対して要求された新型駆逐艦(従来には無い、極めて特別・スーパーな性能だから「特」型と呼ばれた)の過酷な要求を満たす為に、艦政本部内に設けられた「特型駆逐艦対策委員会」の名称が基となっており、合計24隻が建造された。但し、特型は次級である『初春』型駆逐艦と『白露』型駆逐艦、そして『朝潮』型駆逐艦までを含む名称として使用される場合もある。

そして『吹雪』型は武装や船体等の細かな仕様・設備の違いから、『吹雪』型/I型・『浦波』/I型改、『綾波』型/II型、更に『暁』型/III型の4タイプに分類が可能である。

※『朧』・『曙』・『漣』・『潮』の4艦は、他の『綾波』型/II型の内で前期に建造された6艦よりも煙突の高さが若干低い。その為に後期型(もしくは II型改、IIA型、『朧』型などと呼称は定まっていない)として区別する場合もある。

また各タイプ毎に順次改良が施されていった『吹雪』型/特型であるが、魚雷発射管への防盾の取り付けや新型ボイラーの搭載は、昭和二年度計画艦の最後の4隻である『暁』型/III型(『暁』・『響』・『雷』・『電』)において実施された。

『暁』型は、1番(前部)煙突が2番(後部)煙突よりも細いが、これは主機関の出力増大と空気予熱器を取り付けることで、合計3基で従来の缶4基分の性能を発揮する事が可能となった新型ボイラーによる。つまり1番煙突が排煙を担当する缶の数が、2基から1基へ減ったことにより、1番煙突の太さが従来の半分で良くなったのである。

そして缶を4基から3基に減らすことに成功したことで煙突も細くなり、また缶 1基分の減量と併せて50トンもの重量を減らすことが出来た。そしてその分、燃料搭載量などを増やすことが可能となったのだ。

※但しこの事により航行性能や航続距離は向上したが、缶 1基分の喫水線下重量が減少した事や、各種指揮装置の充実化による艦橋構造物の大型化などにより重心が高くなり、艦の復元性が悪化したとされる。

※この1番と2番の煙突に関してアンバランスな外観を有する艦型は、『暁』型の外見上の顕著な特徴とされる。

 

しかし「友鶴事件」の後、復原性の改善の為に『暁』型も機能追加により肥大化していた艦橋構造物等がより小型でシンプルなものに変更された。

更に「第四艦隊事件」を経て船体の強度不足が指摘されたが、この点を踏まえて改善工事が実施されたことで重量が増大し、竣工当初は39ノットの快速を誇った速度が34ノット付近までに低下する原因となった。

こうして『暁』型は、大幅な改善工事や改修・改装により、艦橋構造物の小型化や魚雷発射管位置の変更等、「友鶴事件」・「第四艦隊事件」の両事件の前後で最も艦容が変わった『吹雪』型/特型駆逐艦であるとされている。

 

・駆逐艦『響』性能諸元/要目(竣工時)

基準排水量 1,680トン、 公試排水量 1,980トン

全長 118m(水線長:115.3m)、全幅 10.36m、吃水 3.2m

機関 ロ号艦本式缶3基・艦本式タービン2基2軸 50,000hp

速力 38.0ノット、航続距離 14ノットで5,000浬、乗員数 219名

兵装 50口径12.7cm連装砲 3基6門、13mm単装機銃 2挺、61cm3連装魚雷発射管 3基

 

次のページへ》 

《広告》


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。