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東武鉄道の「SL大樹」に乗ってきました 〈85/17/38TFU21〉

くず餅です。今回は2017年11月4日に東武鉄道で8月10日から運行開始した「SL大樹」のC11 207号機を見てきましたのでお伝えしたいと思います。

 

この列車を牽引する蒸気機関車C11 207号機についてですが、もともとJR北海道が所有していた蒸気機関車で主な経歴は1941年(昭和16年)に日立製作所で竣工し、主に北海道の日高本線で活躍し、1974年(昭和49年)に長万部機関区で廃車になりました。その後は北海道の静内町で静態保存されていましたが、2000年(平成12年)にJR北海道の「北海道鉄道開業120年」のキャンペ-ンの一環として復活を果たしました。復活後は函館本線で「SLニセコ」や釧網本線の「SL冬の湿原号」、「SL函館大沼号」に使用されていました。しかしその後、動輪の調子が悪くなったため、2014年11月の札幌~小樽間の団体臨時列車の牽引を最後に営業運転から撤退してしまいました。その後も残す計画はあったそうですが、動輪の調子が依然良くなかったことと、この機関車に新型ATSを取り付けることが困難であったことから、JR北海道では営業運転には復帰せず余剰機とされていました。

その後、2016年8月に東武鉄道が「SL大樹」を運転することに伴いJR北海道から借り受けることになり、北海道の苗穂工場で検査を受けてから本州に移動、2017年8月10日から営業運転を開始しました。なお、本機は北海道の濃霧の多い線区で使用されていたため、前照灯を左右除煙板のステー上に各1基ずつ搭載する「カニ目」、「蟹」と呼ばれる非常に独特な外見となっています。

以上、簡単な経歴を述べさせていただきましたが、それ以外にも運転するに当たってはそのままの機器類を使う訳にはいかなかったようです。主な改造点としてはまず後部タンクの上部に東武鉄道用のL字型無線アンテナを増設しています。

以外と目立つ列車無線アンテナです

東武鉄道専用ATS装置の設置については、機関車とは別の車両(車掌車ヨ8000形)のヨ8634とヨ8709に電源装置と車上子などの本体装置一式を、同機には運転室内に同ATSの車内警報表示機をそれぞれ搭載しており、更に後部連結面にYL11-96-2形ジャンパ連結器を増設して、両車に搭載されているATS装置同士を接続させて専用ATSを作動させる方式を採用しているため、本線走行をする時にはヨ8000形を後部に連結していなければなりません。

また機関車の電源の一部は連結された14系客車のスハフ14形の床下に搭載されているディーゼル発電機からの電力をKE85形ジャンパ連結器によりヨ8000形を介して供給しています。これは、ATSとデジタル無線装置の電力消費があまりにも大きいので、搭載されているバッテリーでは時折不足するためのバックアップでの電力だそうです。

そして車体の右側側面に強制給油タンクを装備しており、点検ごとに給油が必要な箇所の一部に強制給油タンクからの配管を新たに配置して、つねに給油されるシステムとしています。また機関車後面にある2灯の後灯は後部にある水タンクの妻面に移設されています。スノープラウは搬入時点ではJR北海道仕様でしたが、前面側は今回の「SL大樹」の愛称決定時の式典でステップにかからない程度の小さなスノープラウに付け替えられました。更に運転室外側に掲げられる区名札は、下今市機関区を表す「今」を、仕業札は東武鉄道の紋章をそれぞれ採用しています。

重要な役割を担う貴重な車掌車ヨ8000形

また補機でついているDE10型ディ-ゼル機関車はJR東日本から、14系客車はJR四国から、車掌車「ヨ8000型」や駅構内にある転車台等はJR西日本から譲渡されたもので東武博物館が管理をしています。

JR四国からやってきた14系客車

わたしは今回初めてこの列車の切符を確保出来たので、過去に北海道に行った際に「SL函館大沼号」で実際に乗車した時以来、何年ぶりかの再会が出来てとても懐かしかったです。また切符を押さえること自体が難しく今回は事前予約でなんとかとれましたが、営業を開始して間もないこともあるのでしょうがそれにしてもすごい人気と乗車率でした。

列車が走る距離としては、東武鬼怒川線の下今市駅から鬼怒川温泉の短い距離を35分かけて走ります。乗車している間つねに観光案内や写真撮影等が行われていますが、ともかく慌ただしいと個人的には感じました。しかし実際には、乗車時間はそんなに長くないのですぐ終着駅についてしまいます。客車の車内は昔のデザインに近づけてリニュ-アルしたそうなので、乗っていてとても落ち着きました。また車内放送も懐かしい「ハイケンスのセレナ-デ」のオルゴ-ル音でした。

今回はじめて乗車してきましたが、自分が北海道で見た蒸気機関車がまさか縁もゆかりもない本州に渡ってくるとは思いもよらず、感動的な再会が出来てとてもよかったです。乗車率は上々なので、もしかしたら運行距離が延びるかもしれませんが、鬼怒川温泉駅から先の会津鉄道にもその内直通してほしいなと思いました。今回、この列車に乗った後、別の予定が控えていたので、次回の訪問時には旅館等に宿泊しながらのんびりと余裕を持って乗車出来ればいいなと感じました。

最後に話題は変わりますが、紙工作についてもその内掲載を再開したいと思いますので、よろしくご期待ください。

 

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