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【超入門】 ミリタリーウォッチ(軍用腕時計)について 〈13JKI00〉

【ベトナム戦争以後】

ベトナム戦争において米軍はこれまでの概念を捨て、軍用腕時計に使い捨ての考え方を導入した。主にコスト削減の為、思い切って壊れたら廃棄する道を大胆に選んだのだ。所謂(いわゆる)、ディスポーザプルウォッチ(使い捨て時計)の登場である。本体の素材はステンレススチールもしくは強化プラスチックが大半となり、風防もほとんどがプラスチックとなった。

 

ベンラス8c567b721b2746b8445087f986b4974e-150x150これらのディスポーザプルウォッチの供給元は、ベンラスやハミルトン、ウェストクロックスなどが中心である。

また、ベトナム戦争での軍用腕時計に求められた大きな特徴としては、視認性の向上が挙げられる。昼間でも暗いジャングル地帯での利用や、夜間の作戦における使用が増加したこともあり、暗所での見易さが重視された。

当初使用されていたのは放射性物質の(自己発光する)トリチウムをダイヤルに直接塗布する方法であったが、これは危険性が高く、やがて使用禁止とされた。1980年代に入ると、(小型のガラスチューブにトリチウムを込めた)マイクロガスライトが開発され、視認性の向上と併せて安全性が担保された。

 

【1990年代~現在】

カシオ253a88a09da9854784ad200d1e42b7f1-150x150マイクロガスライト(カプセル)を始めて使用して時計を製造した米国のストッカー&イエールは一時期圧倒的なシェアを誇ったが、2000年にはそのブランドである“トレーサー(TRASER)”を、マイクロガスライト(カプセル)の開発元であるスイスのMBマイクロテック社に譲渡した。“トレーサー”には、King of Military Watchの称号を持つタイプ6ナビゲーターなどがある。

1990年代以降は、デジタル表示タイプなどの民生用を使用する兵士が増加し、MILスペック適合外の腕時計も多く使用されるに至っている。最近、多く観られるスントの“ヴェクター”も制式品(MILスペック適合品)ではないようだ。カシオの“Gショック”などの、耐久性が高くて正確、それに加えコストが極めて安価であるデジタル時計も普及した。もともとは民生品であったが、MIL-46734Fという規格に合格してGXW56 、GX56が制式採用された。

 

MTMa9c5176125c03e99a7ef7bc9c172c378-150x150しかし、MILスペック適合のものでも多くの兵士に支持されている軍用腕時計もあり、1994年にネービー・シールズに制式採用された“ルミネックス”や、文字盤搭載のLEDが強力な光源としても使用可能で、更に緊急時にはこのLEDストロボライト機能でモルース信号の送付が出来る“MTM”などが、その代表例だろう。

 

また米軍以外では、2004年に英国の(世界最強の特殊部隊)S.A.S.が採用した“ナイト(NITE)”が有名だ。また、ロシアにはパイロットウォッチで有名な“アビアートル(AVIATOR)”があり、我が日本には“ケンテックス(KENTEX)”がある。

 

カシオのGショックはネイビー・シールズに愛用され、その後、米軍全体に広まったと言われている。堅牢、そして視認性も高い。防水性もあり、当初はMILスペック適合外だったにも関わらず大変な人気だった様だが、その最大の理由は安価であった事だ。いつの世も、兵士の給料は安い、という事だネ。

-終-

 

 

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