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【エンタメ情報】 『アナと雪の女王』の次の作品は『五次元世界の冒険(A Wrinkle in Time)』に決定!? 〈44JKI15〉

五次元a_wrinkle_in_time 『アナと雪の女王(原題「Frozen」)』の共同監督で脚本も手掛けたジェニファー・ミシェル・リー(Jennifer Michelle Lee)監督の次回作が決まりました。

マデレイン・レングル(Madeleine L’Engle)の児童向けSF作品『五次元世界の冒険A Wrinkle in Time)』のアニメ映画化です

この作品は日本ではあまり聞き慣れない小説ですが、米国では著名なジュビナルSF小説だそうです・・・。 

 

ジェニファー・ミシェル・リー(Jennifer Michelle Lee) は、1971年に米国のロードアイランド州イーストプロビデンスで生まれ育った映画監督兼脚本家です。 『シュガー・ラッシュ』(2012年)の共同脚本と『アナと雪の女王』の共同監督(長編ディズニー・アニメ初の女性監督)及び脚本で知られ、2013年に『アナと雪の女王』で第86回アカデミー賞長編アニメ映画賞を獲得しました。

ニュー・ハンプシャー大学の英語科を卒業し、出版界でグラフィック・アーティストとして働くためにニューヨークへ移転しました。1999年にロバート・ジョセフ・モンと結婚しますが、後に離婚しています。30歳の頃にコロンビア大学の芸術学部に入学し、美術修士号を取得しました。そしてそのキャンパスで後に『シュガー・ラッシュ』で共同脚本を務めるフィル・ジョンソンと出会ったそうです。

 

そんなジェニファーの次回作ですが、児童向け名作SF小説のアニメ映画化を手掛けることが発表されました。その原作とは、1962年に刊行された女流作家マデレイン・レングルの『五次元世界の冒険(ぼうけん)/A Wrinkle in Time』です。

この小説は、あまり日本では馴染みがありませんが、米英では小中学校の教材などにも使われ、多くの子供たちに読み継がれている大変著名な作品です。

マデレイン・レングル(Madeleine L’Engle)は米国の作家で、1918年11月29日に生まれ2007年9月6日に亡くなりました。児童向け(ジュビナル)小説で知られ、特にニューベリー賞を受賞した『五次元世界の冒険(ぼうけん)』及びその続編の『エクトロスとの戦い』や『時間をさかのぼって』、『Many Waters』(未訳)、『An Acceptable Time』(未訳)などのKairosシリーズ(Murry家とO’Keefe家の物語「Time Quartet」)が有名です。他にはオースティン一家の物語を描いた『A Ring of Endless Light』等のChronosシリーズがありますが、こちらのシリーズはすべて未訳(2014年現在)です。

 

この『五次元世界の冒険』は、主人公の女の子メグと弟のチャールズ、そして友人の少年カルビンの3人が時空を越えて冒険を繰り広げるSF小説で、メグは短気で落ちこぼれ、チャールズは他人の心が読める能力を持っていますが少々変わり者、カルビンは霊感が強い体育会系の高校生といったキャラ設定になっています。

物語は、物理学者で極秘の仕事をしていたメグとチャールズの父親が行方不明になるところから始まります。父親が家族を騙して失踪したという噂がある中で、メグは頑なに父親を信じていました。

そこで父親を捜すためにメグは弟とカルビンを伴い、不思議な3人の老婦人の助けを借りて地球を旅立ち、時間と空間の冒険に赴きます。そして父親を探して暗黒惑星(惑星カマゾツ)を目指しますが、そこで宇宙征服をたくらむ強大な敵と戦うことになるのです…。

 

『五次元世界の冒険』は、発表年次が1960年代という古い時代のためか、SF的な部分、特に科学理論や最先端テクノロジーなどの先進性や取扱いに物足りなさが感じられますが、この作品はSFという体裁をとっていても、そこに展開されるのは非現実世界で繰り広げられる子供たちの冒険ファンタジーなのです。

普通の女の子であるメグ(実際は決して常人ではないかも知れませんが・・・)が、心に傷を受け、恐れを抱き迷いながらも勇気を振り絞って敵に立ち向かう姿に、「メグ、頑張れ!」と読者は感情移入していきます。そして彼女の勇気を支えるのは、温かい家族愛や固い友情なのです・・・。

まぁ、たしかに献身や愛などの肯定的な人間性や勇気といった高潔な意志を説く、王道のジュビナル冒険ファンタジーと云えばそれまでかも知れません。

しかしジェニファーが手掛けることによって、少し違う展開となるような気もします。

 

アナ雪191tZWbwdpBL._SL1500_アンデルセン童話を原案とした前作『アナと雪の女王』は、孤独な女王エルサと妹のアナのダブルヒロイン作品で、これはディズニーアニメ初の試みでした。また、強く自立する女性の姿を描き、いつか王子さまが迎えに来るという従来のディズニー的コンサバティブ(保守的)な価値観を覆したストーリーでもあります。

その革新性が、最近、興行的に低迷していたディズニーアニメの中で『アナと雪の女王』に久しぶりの大ヒットをもたらしたのかも知れないのです。

そんな訳で、ジェニファーが次回作ではどんな新たな挑戦を見せてくれるのか、大いに期待が膨らむのです。

ジェニファーは、「30年以上にわたり、この本を愛し続けてきました。この(アニメ映画の)脚本を書くことは、私にとって世界を作り出すことを意味します」と意気込みを述べています。

但し、ハリウッド業界紙などによると、このアニメ作品の公開予定は未定であり、脚本の執筆以外にジェニファーが監督を務めるかどうかは不明のようです。

-終-

【関連のあるあるネタ】

・『アナと雪の女王』の興行収入は、全世界で約12億7,000万ドル(約1,300億円)と歴代映画5位を記録しています。

・2003年に生まれたジェニファーの娘のアガサ・リー・モンは、『アナと雪の女王』の中で「Do You Want to Build a Snowman?」を歌っています。

・『アナと雪の女王』の劇中歌の『レット・イット・ゴー』は、「ありのままの自分でいい」と自らを肯定する歌詞から「同性愛カミングアウト応援曲」ではないかとの憶測も(一部に)広がりました。

・『五次元世界の冒険』は2003年に、ウォルト・ディズニー・カンパニーにより実写でTV映画化されています。

・このアニメ映画は、2010年にディズニーによって映画化権が取得された当初は『テラビシアにかける橋』のジェフ・ストックウェルが脚本を担当する予定でしたが変更となった様です。ラッセル・クロウが主演した『ロビン・フッド』を手がけたジェイムズ・ウィテカーとキャサリン・ハンドが製作し、監督やキャストはまだ決まっていないそうです。 

・『五次元世界の冒険』は、「Time Quartet」と呼ばれる4部作の第1作となっています。実はメグ、チャールズ姉弟には第4作の『Many Waters』で活躍する双子の兄弟がいます。

レングルのKairosとChronosの両シリーズは互いに交錯し、同一の登場人物が両シリーズで活躍する場面もあるそうです。

・何人かの批評家は、レングルの作品が宗教的なバイアスが強すぎると批判しています。この辺りにはジョージ・マクドナルドの影響が反映しているともいえるのでしょうか・・・。

・我が国ではシリーズ1作目の『A Wrinkle in Time』が『五次元世界のぼうけん』(あかね書房)と『惑星カマゾツ』(サンリオ)の邦題で2回翻訳出版されていますが、どちらも絶版状態です。

・この『A Wrinkle in Time』は、日本と米国などでは評価や知名度が大きく異なる作品です。英語圏の国々ではいまだに人気があって、多くの子供たちに読み継がれていますが、日本では知る人もわずかな作品となっています。アニメ化を機会に新訳が刊行されると思いますが・・・。

 

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