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【大好き都市伝説】 謎のバミューダトライアングルに消えた第19飛行編隊(フライト19) 〈248JKI07〉

アベンジャー写真1img_0今回の【大好き都市伝説】 は、都市伝説界では名だたる逸話として有名な、バミューダトライアングルに消えた第19飛行編隊の物語を取り上げる。

現在、巷ではマレーシア航空MH370便の話題で持ちきりだが、かつて同様に忽然と姿を消した航空機を調べていたら、バミューダトライアングルで消息を絶った歴史に名高い「第19飛行編隊(フライト19)消失事件」に辿り着いた・・・。

 

事件の概略

事件が起きたのは第二次世界大戦が終結した1945年の12月5日のことだった。

この日の14時10分、米国フロリダ州のフォート・ローダデール海軍基地から、米国海軍第19飛行編隊(コールサイン「フライト19」、以下フライト19)の5機のTBMアヴェンジャー雷撃機が大西洋海域へ向けて飛行訓練に飛び立った。

当初のフライトプランでは、先ず東方に進み、その後は北に転じて100kmほど飛行してから爆撃訓練を実施、その後は南西に方向転換して直進し基地へ帰還する予定であった。また、離陸前のチェックでは、燃料は満載、装置類やエンジン、コンパスなども順調に作動していることが確認されていた。

フライト19は、編隊長のチャールズ・キャロル・テイラー中尉と隊長機に搭乗する他の1名はベテランパイロットであったが、残りの12名(4機に3名づつが乗り組んでいた)は全員が経験の浅い訓練生であった。しかし当日の天候は飛行日和ともいえる晴天であり、本来ならば出発から2時間で何のトラブルも起きず、全機そろって無事に帰投できるはずだった。

ところが、帰還予定の15時45分をやや過ぎた頃、フォート・ローダデール基地の管制塔の無線にテイラー中尉の慌てた声が飛び込んできた。

「管制塔!管制塔! こちらフライト19編隊長。緊急事態発生だ! 我々はコースをはずれたらしい。陸地が全く見えない・・・繰り返す・・・陸が見えない !!」

「現在位置は? 」と訊く管制官にテイラー中尉は答えた。

「それが分からない。ここはカリブ海上空か、どこを飛んでいるのかさっぱり分からない。機の位置を知りたい! 」
そこで、基地の管制官は「では、とにかく機首を西に向けるんだ」と指示をした。しかし、しばしの沈黙のあとにテイラー中尉の声が返ってきたが、その声は明らかにパニックに陥っている様子であった。

「どっちが西がわからないんだ。何もかもおかしい・・・奇妙だ・・・方向がさっぱり掴めない。海の様子もいつもと違って妙に白い! 」

管制官は不思議に思った。この時間帯には太陽はすでに西に傾き始め、その太陽の方角へ飛行すれば陸地が視認できる。そして海岸線を越えられれば基地への帰投はかなう筈である。しかし西の方角が判らないとは、いったいどう言う事なのだろうか? 万が一、各機のコンパスが故障していても、太陽が見つからないということはない筈だ。

管制塔では、フライト19の各機の無線通信を傍受していたが、徐々に途切れ始め、聞き辛くなってきた。他の搭乗員たちも「計器がみんな狂った!」と言い合っている。何事が起きているのか? と、管制塔側も困惑を深めた。

しばらくして、「現在16時25分。現在地は不明。迷ってしまったらしい。うわっ! 白い水に突入した !!」と隊長機のクルーから連絡があり、「一体、何が起こったんだ?  雲の中なのか、他の4機はどこへ行った? 」と叫ぶ中尉の声も聞こえた。

そして、またテイラー中尉が通信してきた。

「ここはどこだ? 現在位置がよく分からない。いや、基地の北東、225マイルあたりにいるはずだとは思うが・・・? 」「我々は白い水に突入して行くみたいだ・・・、完全に迷ってしまったようだ !!」

この後、中尉が驚愕の声をあげた。

「見ろ! 我々がいるところは・・・ !!」と彼は叫び、通信はここで途絶えた。そしてこれ以降、フライト19の誰からも応答はなくなった。

フライト19の各機は燃料を満載していたが、それでも1,000マイル約4時間も飛行を継続すれば底を尽きてしまうだろう。そこで、遭難を確信した基地側は救難機の発進を要請した。

通信途絶直後の18時30分、要請を受けたハバナリバー海軍基地から、遭難した搭乗員を救助するためにマーチンPBMマリナー飛行艇が13人の乗員を乗せて飛び立ち、バミューダ海域のフライト19の無線が途切れた地点へ向った。

1時間後の19時30分、それまで捜索を続けていたマリナー飛行艇から無線連絡が入った。

「フライト19はまだ発見出来ない・・・。何かまわりの様子がおかしい。うわっ! 何か白いものに包まれた !!」

救援のマリナー飛行艇も、この通信を最後にフライト19と同様に忽然と姿を消したのである。

 

その後、海上では空母ソロモンズを含む21隻もの艦艇や、延べ300機を越す航空機による大規模な捜索が5日間にわたり実施され、捜索範囲は25万平方マイルにも及んだ。

陸上でも12の捜索隊がフライト19の到達範囲内の陸地・海岸線を徹底的に捜索した。しかし、フライト19もマリナー飛行艇も、死体や残骸はおろか、その破片一つ発見されなかった。

 

この様にして、合計6機の飛行機と27人の搭乗員は全て、何の痕跡も後に残すことなく完全に消え去ってしまったのである。また、軍用機が一度に6機も行方不明となったこの事件は、当時の米国の新聞各紙でも大々的に報道された・・・。

 

真相の究明

●当日の天候

フライト19やマリナー飛行艇は、快晴の中を飛行した訳ではない様だ。実際の天候は、フライト19の出発時点(14時10分)では良好(「太陽もよく見えていた」といわれる)だったが、その後、急変して悪天候となっていた。風速は最大16メートルの突風が吹き、海も荒れ模様になっていく。

また、フライト19が遭難したのと同じ時刻に同海域にいた英国籍のタンカー「SS Empire iscount」は、「北東ハバナは雲が垂れ込み波が荒く、強い風が吹いていた」と報告している。

天候についても、良好な状態であった方が都市伝説的には謎を強調できるからで、事実とは異なる情報が永らく伝えられてきたようだ。

 

●コンパスの故障

この様な気象条件の中を飛行していたフライト19であるが、飛行開始から約2時間経った15時45分頃、フォート・ローダーデール基地の上空を飛行中の別の航空機の乗員に対して、テイラー中尉が次のような通信を送っいる。

「コンパスが二つとも狂ってしまった・・・。いま陸上だが、きれぎれの海岸線だ。キーズ(小島帯)上空に違いないと思うんだが、どのくらい南に下ったのかわからないし、フォート・ローダーデールへどう戻ればいいのかもわからない」

この時、テイラー中尉は故障? したコンパスを頼りに飛行していたため、(当初の飛行予定である)東方ではなく南の方角へ飛んでいると思い込んでいた。

テイラー機にはコンパスが2個装備されていたが、1個が故障していたという説と、もちろん、全く故障などしていなかったという説がある。バミューダトライアングルでの超常現象においては、行方不明となる船舶や航空機が消息を絶つ直前にコンパスや計器類の異常が見られる、という都市伝説と符合するような話が流布された可能性もあるのだ。


●テイラー中尉

テイラー中尉img_9

テイラー中尉は経験のあるパイロットではあったが、戦時中には3回も搭乗機の位置を見失い、内2回は墜落し自機を海没させている。つまり、けっして航法に優れていたとは考えられない。

しかも、彼はローダデール基地に配属になって2週間ほどしか経っていなかったので、この基地から発進した飛行経験はまだ少なく、周辺の地理や気象状況には疎かった。

テイラー中尉は、視界の低下している雲の中で、コンパスが故障して飛行計画より南方に来ていると思い込んでいたが、実際にはこの時、ほぼ計画通りのコースを飛んでいた事が後の調査で判明している。つまり彼は、事実に反し勝手に迷ったと思っていたのだ。また、コンパスが故障していなかった可能性も高く、これも中尉の思い込みだったかも知れない。

更に、これも後に判明したのだが、テイラー中尉が道に迷ったと思い込んでいたその時、フライト19はグランド・バハマ島の北方の小島帯の上を飛行していたが、これはほぼ予定どおりのコースであり、この時点ではまだ迷ってなどいなかったのだ。しかしテイラー中尉率いるフライト19は、以降、何度にもわたり方向転換を繰り返し、時間が経過するにつれてその飛行ルートの足取りはより混乱していった。

一連の管制塔とフライト19との無線のやりとりを詳しく確認してみると、彼らは自分たちがどこにいるのか全くわかっていなかったようである。中尉は部下の編隊に一旦、「方位090(東)へコースを変更、10分間飛ぶ」と命令するが、僅かその8分後には、「現在、我々は方位270(西)へ飛行中」と管制塔へ報告したりで、間違いなく混乱していたと思われる。

しかし、ここで重要なこととして認識が必要なのは、「どっちが西かわからないんだ。何もかもおかしい・・変だ・・方向がさっぱり掴めない。海さえ、いつものようじゃない!」などという交信記録は、公式の記録にはない、ということである。

これも話を面白くするための、都市伝説的な創作が加味された結果ではないだろうか。 

 

●訓練生たち

フライト19メンバー写真img_8

16時31分にテイラー中尉から通信が入った。

「わが編隊の1機が、270度旋回(つまり、西に向って方向転換)すれば、陸地に接近できるのではと主張しているが、真偽を教えてくれ?」

テイラー中尉は訓練生の一人に現在位置を算出させたが、信用していなかった様である。しかし、この訓練生の計算は正しく、その意見を採用していればフライト19は無事基地に帰投出来た可能性があった。

 

テイラー自身は、フロリダ半島の西岸のメキシコ湾側に迷い込んだと判断していた。

管制塔は、訓練生の一人に航法計算を任せるようテイラー中尉に指示を出したが、彼はそうはしなかった様だ。管制塔が傍受していた無線の内容によると、テイラーと訓練生たちとの間では意見の相違があり、訓練生たちは西へ向けて飛行することを主張していた、とみられる。

 

●その後の混乱

16時45分、テイラーから「これより方位030(北北東)にて45分間飛行し、その後北へ向う。」との連絡があった。

その後は、17時07分、「方位090(東)へ変更。10分間飛ぶ。」、17時15分、「方位270(西)へ飛行中。」 と混乱が激しい。

18時15分、「現在の編隊の位置は、メキシコ湾上空だと思う。まだ東方向へ飛び方が足りないんだ。ともかく、燃料が切れるまで東へ飛ぶ。そうすれば不時着しても、できるだけ陸地の近くで救助される可能性がある。」 との連絡。
 

飛行開始から4時間以上、フライト19は混乱したテイラー中尉に率いられ、西へ東へ当ての無い飛行を繰り返していた。

また、指揮官の無能ぶりに追い討ちを掛ける様に、フライト19には電波状況の悪化も災いした。通信に使用していた周波数帯の交信感度は悪く、キューバの音楽放送なども混信していた。管制塔からの「西だ、西へ向けて飛べ」との指示も、フライト19の各機が聞き逃していた可能性もあるし、互いのコミュニケーションにも支障をきたしていたかも知れない。
 

19時04分、テイラー中尉から短かい通信があったが、管制塔側にはよく聞き取れなかったらしい。そしてその後、通信が完全に途絶する。そして、悪天候のもと、海中に着水もしくは墜落したアベンジャー雷撃機が、荒波の中、痕跡一つ残さず沈んでも何の不思議はないのだ・・・。

しかし通説とは異なり、「見ろ! 我々がいるところは・・・ !!」「うわっ! 白い水に突入した !!」などという通信の記録は実際にはなかった。

 


●マリナー飛行艇の遭難

マリナー写真1img_1
このフライト19消失事件は、捜索に向かったマリナー
救助艇が同様に行方不明になったことで、さらに謎は深まった。
 

マリナー飛行艇が離陸してから20分後の19時50分頃に、近辺を航行していたタンカー「SS Gaines Mills」 が、高度30mほどの空中で爆発があり、海面上に炎が10分間も燃え続けたのを目撃している。爆発の地点は北緯28度35分 西経80度15分で、 救難に向かったマリナー飛行艇の予定の飛行経路上であった。

ところで、この哨戒・救助用のマリナー飛行艇はしばしば燃料漏れなどを起こす欠陥があり、「空飛ぶガスタンク」の異名をとっていた。操縦士がうっかりタバコに火をつけたり、何らかの原因でスパークが飛んだりすると爆発が起きる危険があったのである。この事故も、タンクから漏れて気化したガソリンに何らかの原因で火がついて爆発したのでは、と推測された。
 

また、当該のマリナー飛行艇が緑色に発光しているのを目撃した住民がおり、所謂(いわゆる)「セントエルモの灯」がガソリンに引火したという説もある。

ちなみに、捜索に向かったマリナー飛行艇は唯(ただ)一機でもなければ、最初の一機でさえなかった。

事件の真相

この第19飛行編隊(フライト19)が飛行訓練中に消息不明となった事件は、典型的な飛行機消滅の超常現象として、長年にわたり関連書籍の出版や報道がなされている。

しかし、事件の真相は、悪天候に加えて編隊リーダーの不適切な指揮と、各パイロットたちの技量不足などが重なったことにより、目標方向や自分たちの位置を見失ったことにより起きたものだ、と現在では考えられている。

大衆が都市伝説を望む結果、実話以上にいろいろと脚色が加えられて、ますます「魔の三角海域 バミューダ・トライアングル」の恐ろしさを強調した物語が創られてきた、といえよう。

しかし、フライト19の5機とマリナー飛行艇の合計6機の27人の搭乗員の全てが、誰一人も脱出できずに全機墜落したことは、あまりにも不可解だと思うのだが如何だろうか。

 

彼らが、バミューダ・トライアングルの魔の手に絡み取られたということは、本当にないのだろうか?

魔の三角海域 バミューダ・トライアングル、信じるか信じないかは、あなた次第だ・・・。

-終-

 

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