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マイナンバーはD51 296 第5回〈17/38TFU03〉

マインナンバーD51 296の作品解説も最終回。今回は、テンダー(炭水車)と機関車正面を取り上げます。

府中のD51 032

府中の実機のテンダ車の後部。

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さらに増炭板がついて、より石炭を積めるようにしてありました。

まずテンダ車ですが、蒸気機関車の燃料である石炭と水を搭載する車両です。普通の人の中には「機関車は石炭を燃やして、火力で走るのでしょう?」と勘違いされている方がいらっしゃいますが、ボイラでお湯を沸かして、その力で走るのです。テンダ車は、一見すると石炭しか見えないので、石炭しか積んでいないように見えますが、二重構造になっていて、石炭の下には水が入っています。

ちなみにどのくらいの石炭と水を搭載するのかと言うと、D51では石炭は8トン、水は20㎥です。(目安として、平坦な区間で石炭1トンで50キロ走るそうです。)その数字から、このテンダ車のタイプは8-20/B型と言います。

さらに、石炭だけではなくこの296号機には重油並燃のために「重油夕ンク」を搭載しています。長距離を運転する機関車の燃料増加の必要性の高まりから、テンダ車や機関車本体のボイラ上に「重油タンク」を搭載したのです。石炭以外の燃料補給もさることながら、つねに投炭の業務に追われていた機関助士には労働を解放する意味でも大いに歓迎されたそうです。

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自主制作した3000ℓ重油タンク

このD51 296は重油タンクの中でもひときわ大きな3000リットル搭載のものにしてありました。模型のパーツでも、この重油タンクが発売されていますが、2000円以上もする破格の値段です。これは、もはや自作しかない!と思い立ち、プラ板を主体にくみ上げることにしました。残念ながら府中に保存されている現在の姿には、タンクが撤去されているために、過去の写真や、鉄道雑誌の類似記事(ネコ・パブリッシング社の「国鉄蒸気の装備とその表情 下巻」)を参考に制作を進めました。
府中の実機にかろうじて残っている保安用の手すりは、0.3φで作成し、0.5φで配管も表現しました。その他テンダには、床下にATS装置の取り付け、標識板も付けました。機関車本体にもスノープローと、ステップ等を追加して部品は完成です。

そしてラストはボイラー正面です。煙室扉のハンドルを真楡製の物に替え標識灯を片側のみ付けます。塗装はGMの艶消し黒を薄くスプレーで2回吹いています。
そのままではおもちゃのようなので、汚し塗装(ウェザリング)を施します。文具店で入手した「パステル」の茶系統を4種類混ぜて、紙やすりで粉状にし、筆ではたくように全体に乗せていきます。あまりきつ過ぎると、廃車車両のようになってしまうので、ほどほどにしました。
プレート類は「だるまや」のシリーズからヘッドマーク・製造銘板、区名札をつけました。

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完成した青森時代末期のD51 296

これでついに世界にたったひとつのマイナンバー機{D51 296}の完成です。モーターを撤去して、走ることができないので、展示用の台座を作成し、その上に飾ってみました。
結局、トータルの制作費用はボディーが約8000円。パーツの総額で8.200円はかかっています。他にも、真倫線やパンダヘッドライトの照明や台座の費用等トータルで1万円はかかったでしょうか。(比較的、安くあがったかもしれません。)
シリーズでお見せしてまいりました。いかがでしたか。技術力はさておき、実物と見比べながらひとつひとつ仕上げていく喜びは、格別のものがありました。また次回、何かの作品をご紹介できればと思
います。

ご覧頂き、ありがとうございました。

 

 

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