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しっかり生きていた!東北本線の新聞輸送 〈17/38TFU03〉

先日、昼下がりの上野駅で懐かしい光景を目にしました。

場所は上野駅の13番ホーム。かつては東北本線の長距離列車の発着で賑わった伝統あるホームです。そのホームに停車中だった宇都宮行きのE233系普通電車の最後尾車両に、束ねられた新聞が次々と運び込まれていたのです。

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規模は小さいが、まさに上野駅で良く見た光景が

 

その光景は、かつて東北本線が客車で賑わっていた頃の、わずかな痕跡を残しているように見えました。筆者がよく上野駅に客車を見に行っていた頃、編成の中には必ず「荷物車」が連結されていました。その中でも大きく2つのタイプの荷物車が印象的でした。

丸屋根が特徴の「マニ36」。高崎本線の高崎行き2321列車などでよく見かけました。

マニ停車中

味わい深い丸屋根のマニ36

切妻形が特徴の「マニ60」。東北本線でよく見られました。郡山行き121列車や、荷物専用列車の中にも必ず1両はいました。

マニ60

荷物列車のイメージ強いマニ60

青い客車編成の中に、茶色で古色蒼然とした荷物車の存在は、鉄道が人だけの乗りものでは無い事を象徴している感じがしました。

その荷物車にはどんな荷物を積み込んでいたのか?外国映画を見ていると、外国の長距離列車には乗客の旅行用の荷物を預かる為の、荷物車が編成されている事が多いようです。

しかし、東京や上野から出発する客車列車に組み込まれる荷物車には、ほぼ新聞が多かったようです。東京の刷り上がった新聞を、客車に積み込み、沿線の地方都市へ夕刊や朝刊の発売時間に間に合うように発送していたのです。しかし、客車列車そのものの廃止や、トラック輸送の拡充によってその姿は見られなくなりました。

現在では、JR東海や西日本のごく1部の列車で「荷物輸送」は見られます。ただ、専用車両を連結する方式ではなく、一般車両の車内をカーテンなどで仕切り、専用のスペースを確保するタイプです。今回、上野駅で目にしたものも、このタイプでした。ドアは開閉できないようにして、ドア窓には「荷物」の掲示が貼られていました。

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ドアにはロープを渡し、「荷物室」の表示

そして、積荷である新聞の束は、黄色いエンジン車両のひく「ガソリン台車」に乗せて運ばれてきて、14番線側のホームから作業員の手で車内に運び込まれていました。客車時代には、荷物を満載した台車はいくつも繋がれて、そこからビニールをかけられ次々と行き先を書いた新聞の束が荷物が運び込まれていましたが、それとは比べるべくもないほどでした。しかし、わずかに往年の姿を思い出させる姿に、長距離列車の恒例行事でもあった懐かしい光景がよみがえってきました。

 

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雰囲気はそのままに。やはり、上野駅は味があります。

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