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【OIC-8】 覚えたら便利な業界用語・・・靴業界編 – 4〈ま/マ行~わ/ワ行の言葉〉 〈1647JKI24〉

靴業界の業界用語に関する連載記事の最終回として、ま/マ行~わ/ワ行の言葉を紹介します。            

⇒ 靴業界編 – 1〈あ/ア行~か/カ行の言葉〉

⇒ 靴業界編 – 2〈さ/サ行~な/ナ行の言葉〉

⇒ 靴業界編 – 3〈は/ハ行の言葉〉 

 

【ま/マ行】

巻きヒール

巻きヒール(covered heel)とは、木・金属・プラスチック製のヒールの側面を、革や合成のシートで巻いたヒールを指します。

マッケイ製法

マッケイ製法(mckay process/macky method)とは、アッパー(甲革)に「マッケイ縫い」でインソール(中底)とアウトソール(本底)を底付けする靴の製法のことです。靴の内側でアッパーとアウトソールを直接貫通させて縫い合わせる為、通常、インソールには薄いタイプが使用されます。尚、この製法には、アッパーとインソールが「袋縫い」で縫われ、次いでアッパーとアウトソールがマッケイ縫いで縫われているタイプの他に、アッパーとインソール、そしてアウトソールがマッケイ縫いされているものがあります。

他の「ハンドソーン・ウェルテッド製法」や「グッドイヤー・ウェルト製法」に比べると堅牢さにはやや欠けますが、シンプルな構造により軽くしなやかで、ソールの返りが良くて柔らかい革でも靴に加工出来る為、「コイン・ローファー」などの軽量な靴を作る場合にも適しています。また履き込んでいく内に、足を包み込む様な馴染み感が増すのは、このマッケイ製法独特の特徴とされています。

更に、製造工程がハンドソーン・ウェルテッド製法やグッドイヤー・ウェルト製法よりもシンプルで、の見た目の違いに関しても「ウェルト」(もしくは「コバ」)が両製法で作られた靴程には目立たずに、ソールにだけ縫い目があるのが特徴ですが、この事から出来上がりのシルエットがスマートな印象になる点が大きな特色とされています。また、仮に縫い目が露出して糸が切れても、糸が解れ難いという利点もあります。

但し、マッケイ製法はインソールとアウトソールを縫い付ける為に、「オールソール」(靴底全体を張り替える修理方法)をすると、修理の度にインソールを傷めてしまうので、靴底の交換は1回または2回が限度とされています。

尚、このマッケイ製法から派生した製靴方法として、マッケイ製法の応用である「袋マッケイ」、「モカシン」のマッケイ製法である「袋モカ」、2本の糸で通し縫いをする「マッケイ・ロックステッチ」と呼ばれる製法があります。

因みに当初のマッケイ製法は、イタリアのマルケ地方の伝統的な製靴技法でしたが、米国マサチューセッツ州でライアン・ブレイク(Ryan Blake)が1858年にこの製法用の機械を開発したことが現在の様な製法の確立に繋がりました。その後、ゴードン・マッケイ(Gordon McKay)がこの機械の権利を買い取って以降、改良を重ねてマッケイ製法の原型が完成したとされています。

日本には、1897年にドイツから「マッケイ縫い用マシン(アリアンズ機)」が輸入されて広まった製法とされており、この為、当初は当該の縫い機に因んで「アリアンズ式」と言われていました。

マッドガード

マッドガード(mudguard)とは、アッパー(甲革)を汚れから守る為にアッパーとソールの接合部分に付けられたり、ソール自体に巻きつける革やゴムの「泥除け」のことですが、機能性よりデザイン面を重視した装飾の場合もあります。また、マッドガードが取り付けられた靴を総称してマッドガードと呼ぶこともある様です。

通常は、このマッドガードの材料には革やゴムが使用されています。また後付けのパーツですが、取り付けた跡は横に厚みのあるソール状に見えます。「クレープソール(crepe sole)」(柔軟性とクッション性に優れた天然ゴム使用のソール)の靴や、比較的、アッパーに汚れの手入れが難しい「スウェード」素材の用いた靴に取り付けられることが多く、殊に「チャッカ・ブーツ」には多用されているパーツです。

マンメイド・レザー

マンメイド・レザー(man-made leather)とは、合成皮革や人工皮革を指し、また「フェイクレザー」(本革に似せた合成皮革)のことです。但し、合成皮革は(正しくは)英語では、synthetic leatherやartificial leatherと云います。

水洗い

水洗いとは、靴を水で洗うクリーニング方法です。 靴の内外を丁寧に水洗いして、革に染み込んだ汗や汚れを丹念に洗い流します。また、特に除菌や乾燥を確実に行うことで、黴や臭いの原因菌を除去する様に心掛けます。しかし特殊な染料が使用されていっる場合は水洗いが不可となっていることがり、水洗いをする事でその色味や風合いが変化したり、変形が起こる靴などもあるので注意が必要です。

ミッドソール

ミッドソール(midsole)とは、アウトソール(本底)とインソール(中敷)の間に挟むソールのことで、靴底の中間部分です。ちなみに我国では「あんこ」とも呼ばれます。一般的にミッドソールは、アウトソールよりも若干薄い 3mm位の牛革が用いられますが、靴によっては 5mm前後の厚めのタイプや、ゴムやスポンジ製の牛革以外を用いる例もあります。また通常のアウトソールの上に、このミッドソールを底面全体に敷き詰めた仕様を「ダブルソール」と言いますが、厚みが増したことでシングルソールと比べて耐久性や耐水性が向上するものの、その分、重量が増加して足馴染みが遅く、歩く時のカエリも劣ります。

ミュール

ミュール(mule)とは、足首や踵にストラップが無い、突っ掛け式のバックレス・サンダルのことで、ローヒールから中ヒール、そしてハイヒールのタイプまであります。元来はリラックスさを追及した室内履きであり、甲部とつま先だけで靴全体を保持しなければならないことから、このタイプの靴は長時間、もしくは長距離の歩行には適していませんでしたが、「ヘップ・サンダル」等の映画での使用シーンなどの影響で、外履きとして広く普及しました。最近ではミュール本来のデザイン性を損なわない程度に、踵や足首を固定するストラップやバックベルトなどのアイテムを付けて使用する場合も多い様です。

メダリオン・トウ

メダリオン・トウ(medallion toe)とは、一般的に内羽根式ストレートチップのトゥ部分とアッパー(甲革)にメダリオン(円形模様)が施された紳士靴のデザインの一種で、英国では「セミ・ブローグ」とも呼ばれて親しまれています。またここでの「メダリオン」とは、特につま先部分に小さな穴を数多く開けた装飾を指します。

フォーマル度はストレートチップやプレーン・トゥに比べて若干下がり、結婚式や弔事等の冠婚葬祭には不向きとされますだが、通常のビジネスシーンにおいての使用は差し支えないとされています。

メタリック仕上げ

メタリック仕上げ(metallic finish)とは、外観やその効果の違いによる靴の仕上げ方法の一つで、靴の表面に金属の様な光沢感を出す仕上げ方法のこと。顔料系の仕上げ剤に金属粉を混ぜて塗布したり、合成樹脂フィルムと併せて金属粉を圧着転写する方法などがあります。

メッシュ

メッシュ(mesh)とは、糸や紐などの素材で綴(つづ)ったり、それらを網目状に編み込んだ素材のことです。通気性に富み、主に夏用の靴に使われます。材料には、麻(リネン/リンネル・木綿(コットン)皮革革などの天然素材、そしてナイロンなどの合成繊維帯状や紐状にした金属等がありますが、特に革製のものは「レザーメッシュ」と呼ばれます。

レザーメッシュはサンダルやスリッポンに用いられることが多く、布製のメッシュの場合はスニーカー等に使用され、特に運動靴の場合は足の蒸れを軽減する目的で使用されます。

モカシン

モカシン(moccasins)とは、つま先部分をU字に縫い合わせる、一枚革で出来た靴のことです。この靴の原型は、北アメリカのインディアンが履いていた靴とされ、底革と腰革が一枚革から作られていました。彼らインディアンが使用していたモカシンには鹿革が使用され、各々部族毎に装飾(ビーズなど)が異なっていとされます。

現在のモカシンの特徴は、つま先部分にU字型の甲革を当てて縫い合わせてあることですが、甲革のつま先部分に施されるU字型のステッチを「モカシン縫い」と言い、更に、甲部にU字のはぎ合わせのあるスポーティな靴も同様に呼んでいます。

尚、モカシンの種類は様々で、「インディアン・モカシン」や「ノルウィージャン・モカシン」、「デッキ・モカシン(デッキ・シューズの種類)」、「ビット・モカシン(ローファーの種類)」などといったタイプが存在します。

もみ革

もみ革(boarded leather)とは、手や機械で表面にシボをつけた革を指します。

モールド

モールド(mould)とは、鋳型のことで、製靴では「VP製法」や「インジェクション製法」による成型、月型・ゴム・プラスチックヒールの成型などに用いられます。皮革においては、バクテリアや黴によって出来る色褪せや取れない染み等を指します。

モールド・ソール

モールド・ソール(mould sole)とは、鋳型にゴムなどの素材を流し込んで成型したソールのことです。一定の型に、ゴムやウレタン、プラスチック等を流し込んで造ります。尚、最近ではソールにもデザイン性が求められていることから、その種類やフォルムのバリエーションも増加しています。

「バルカナイズ式製法(vulcanizing process)」や「インクジェクションモールド・システム(injection molded system)」などの製靴法で採用されており、素材を流し込む鋳型にあらかじめ模様やブランド名などを刻印しておけば、ソールをそのデザイン通りに成型することが可能な為、素材を裁断して表現するよりも複雑なデザインを実現することが可能となります。

モンク

モンク(monk)とは、かつてのヨーロッパの修道僧のこと指し、靴業界では彼らが履いていた靴の呼名で、「インステップ」(足の甲の内、一番高くなっている楔状骨の部分)はバンド付き、側面は「バックル留め」となっています。ちなみに、15世紀頃にアルプス地方の修行僧が考案したことからこの名が付いたとの説もあり、異説には中世の修道僧は脱ぎ履きの機会が多かった為に紐靴では脱ぎ履きが面倒なことから、着脱が安易なこの様な靴を考え出したとも。 

モンクストラップ

モンクストラップ(monk strap)とは、一般的に「モンク」と呼ばれる靴に付いているストラップのことですが、モンクそのものを指して用いる場合もあります。更に拡大解釈によれば、紐ではなくストラップで甲を押さえる形の靴全般が含まれる事もある様です。

そしてこの場合のストラップは、甲部の中で一番高くなっている楔状骨の部分、即ち「インステップ(instep)」から側部へと渡っているストラップのことで、通常はバックル等で固定しています。紐靴などでの結索とは違った印象を与えることから、デザイン的にも効果が期待されますが、本来の役割は甲高を調節するという機能的なものでした。

またモンクストラップを留めるバックルは、大きく分けて皮革を用いて固定される場合と、ゴム等で固定されている場合の2通りがあります。更にストラップが二股に分かれており、2つのバックルで留めるものを「ダブル・モンクストラップ」と言い、履き口の側面に回り込むようにして留めるタイプを「サイド・モンクストラップ」と呼びます。

尚、ストラップで甲部をしっかりと押さえ付けられるので、意外にも紐靴と同等の歩行のし易さが得られます。

モンドポイント

モンドポイント(Mondopoint)とは、国際標準 ISO 9407が推奨している靴のサイズ表記基準で、靴の寸法を定めた国際靴標準サイズのことです。

 

【や/ヤ行】

山羊革

山羊革(やぎかわ/やぎがわ)とは、山羊の革のことで、「 ゴートスキン(goatskin)」とも呼ばれます。

Uチップ

Uチップ(U-tip)とは、飾り革がU字型のモカシン縫いで接ぎ合わせられた靴で、一部では「イミテーション・モカシン」とも呼ばれています。元来はカントリーシューズですが、最近ではデザイン性が重視されたものも多く、甲部から爪先にかけてのステッチがU字になっている紐靴全般を指し、またこのタイプの靴の亜流をVチップとも呼びます。

この靴は名前の通り、上記の通りU字型の飾り革(つま先革のデザイン)が特徴ですが、英国では「ノルウィージャン(norwegian front)」、米国では「モック・トゥ(mocc toe)」や「スプリット・トゥ(split toe)」などと言われることもあります。更には、UチップのU字の部分がエプロン状に見えることから「エプロン・フロント(apron front)」という呼名もあり、様々な名称を持っています。

ユニット・ソール

ユニット・ソール(moulded sole unit)とは、アウトソール(本底)とヒールを一体で成型したソールのことで、その材質にはゴムやウレタン・プラスチックなどがあります。

ユニット・ソールの成型は、アウトソールとヒールを一度に製作するので作業効率が良く、ソールとヒールを別々に造るよりも製造コストが低いこともメリットです。特にグリップ力の高いゴム素材を使用すれば、滑り止め効果が高まります。また、このソール製法では靴底全体を貼り替える「オールソール」という修理が可能となっています。

横アーチ

横アーチ(よこあーち)とは、足裏の形状で、中足骨部分にある親指の根元から小指の根元にかけてのアーチ部分を指します。

ヨット・ブーツ

ヨット・ブーツ(yacht boots)とは、ヨット用の長靴のことで、ラバー製で履き口に布がついているものもあります。

 

【ら/ラ行】

ライディング・ブーツ

ライディング・ブーツ(riding boots)とは、乗馬用のブーツのことです。

ライニング

ライニング(lining)とは、足に触れる裏地全体のことと指します。 一般的に豚革などの吸湿性がよく柔らかい素材が使われており、単に「裏地」とか「裏革(うらかわ)」、「ライニング・レザー(lining leather)」(裏革)とも呼ばれています。

ラウンド・トゥ

ラウンド・トゥ(round toe)とは、つま先の形状が厚くて丸みを帯びている靴のことで、「ブル型」とも呼ばれます。但し、その曲線の具合はデザインにより様々で、男性用の革靴は勿論のこと、踵が低い女性用の靴やヒールの高いパンプスにもラウンド・トゥは用いられています。

このラウンド・トゥは、捨て寸が長めのもと短めのタイプがあり、革靴だけではなくサンダルやパンプスにも用いられます。つま先がシャープで尖っている「ポインテッド・トゥ」というスタイルがありますが、これに対してラウンド・トゥは柔らかい雰囲気を持つ為にか、幅広いシーンで履かれるタイプの靴と云えます。

ラスター

ラスターとは、革で出来たトップリフトのことで、接地面のみ合成ゴムになっています。 主に修理材料として使われます。

ラスト

ラスト(last)とは、靴の製作時に用いる木型のことで、 「靴型(くつがた)」とも言います。昔は木製だったことから木型(きがた)と呼ばれていましたが、現在ではプラスティック製のものが多くなり「プラ型(ぷらがた)」とも呼ばれています。

ラッカー仕上げ

ラッカー仕上げ(lacquer finish)とは、靴の仕上げ方法の一つで仕上げ剤の違いによる分類でラッカー(顔料の塗料)の一種で塗装する方法のことです。無色のものが一般的で、薄く伸ばして利用することが多い様です。光沢感があり、耐水性や耐摩耗などが強くなります。

ラバー・インジェクション・レザーソール

ラバー・インジェクション・レザーソール(rubber Injection leather sole)とは、革底の中央にラバー素材が内蔵されたソールのことです。 全てレザーを使用した靴と比べると通気性などはやや劣るものの、革底の長所を活かしながら滑り易いとか摩耗し易いといった革底の欠点を合成ゴムで補ったソールを指し、 「バンカーソール」とも呼ばれています。

ラバーソール

ラバーソール(rubber sole)とは、天然ゴムや合成ゴムを素材として作られた靴底のことです。

このラバーソールには、天然ゴムを加工して波のような模様を付けた「クレープソール(crepe sole)」や、合成樹脂に発泡剤を混入して加熱成型した「スポンジソール(sponge sole)」、更に高いグリップ性能を有する「ビブラムソール(Vibram soles)」などがあります。

尚、このソールは一般のレザーソールより重くて通気性が悪くて蒸れ易いのですが、その分、耐水性に優れています。そこで「デッキ・シューズ(deck shoes)」の様な水辺で履かれる靴底に多く使用されています。更に材質や厚さによっても変わりますが、ラバーソールには反り返りが柔らかく歩き易いという特徴がある反面、熱に弱く、アスファルトなどの地面の上を歩くと軟化し易く、付着したゴミ等が取れ難いという欠点もあります。

ラムスキン

ラムスキン(lambskin)とは、生後2ヵ月ぐらいまでの仔羊皮のことです。その主な用途は、高級手袋や衣料用などです。

リブ

リブ(rib)とは、「グッドイヤーウエルト製法」においてインソール(中底)の下面に溝をつくる際に立てられた薄い革の“つまみ”、もしくは接着剤で革や布を貼り付けることで立てられた“つまみ”のことです。

但し、「ハンドソーンウェルテッド製法」の場合は、手縫いで「掬い縫い」を行うことからリブは付いていませんが、グッドイヤーウェルト製法の場合は掬い縫いをミシンで行う為にリブが立てられます。そして、この掬い縫いの際にリブに必要となる高さは約 5mmとされますが、靴に過度な厚みを持たせない目的から、実際の厚さは 2mm程度とされています。そしてこのリブの厚さに合わせる為に、インソールとアウトソール(本底)の間にコルクなどのクッション材が詰められているのです。

また本来、リブはインソールを掘ることによって立てられる“つまみ”なのですが、現在は接着剤で貼り付けられるテープ状のリブが主流となっています。

尚、掬い縫いとはハンドソーン・ウェルテッド製法において、インソールとウェルト(細革)を縫い付ける時に用いる縫い方のことです。

レイドン・ラスト

レイドン・ラスト(leydon Last)とは、靴の木型の一種です。汎用性の高い木型とされる「バリー・ラスト(barry last)」よりもやや狭めで足へのフィット感を高めていますが、足型によくシェイプしていて括れが特徴的な「モディファイド・ラスト(modified last)」よりは「バリー・ラスト」に近い位置と云え、米国では標準的な木型の一つともされています。ちなみに「ラスト(last)」とは、(木製または金属製の)靴型を意味する英語です。

レザーソール

レザーソール(leather sole)とは、革で出来たソールのことで、 革底とも呼ばれます。

レザー・メッシュ

レザー・メッシュ(leather mesh)とは、革を素材とした網(メッシュ)のことです。このレザー・メッシュは紐状や帯状の革が網目状に編み込まれており、麻や木綿などのメッシュと同様に通気性に富んでいることから、夏用の靴の素材としてよく使われます。また靴だけでなくバッグや財布などの皮革製品全般に用いられています。

尚、靴製品においてはデザイン上の狙いから、特徴ある模様を描いたり隙間の間隔を意図的に広げたり、逆に狭めたりする場合や異なる色彩の革を互い違いに編んだりなどと、様々な編み方が存在します。

レーシング

レーシングとは、靴紐を通すこと、並びにその方法です。

レースホール

レースホールとは、靴紐(シューレース)を通す穴のことで、「アイレット」とも呼ばれます。紳士靴では3穴・5穴・6穴などが多く、3穴タイプを「さんけつ/みつあな(三つ穴)/スリーアイレット」、 5穴を「ごけつ/ごこあな(五個穴)/ファイブアイレット」と言い、 6穴は「ろっけつ/むつあな(六つ穴)/シックスアイレット」などと呼ばれています。 尚、穴の裏についた留め具のことを「鳩目(はとめ)」と呼びます。

レース

レース(lace)とは、靴に結ばれる紐のことですが、紐靴そのものを指す場合もあります。「レース・シューズ(lace shoes)」と呼ぶ場合は“編み上げの短靴”を指し、また「レースド・ブーツ(laced boots)」と言う場合は“編み上げの長靴(ブーツ)”を指すことが多いとされます。

そしてレースを通す穴のことは「レース・ホール(lace hole)」と呼ばれ、外羽根式や内羽根式に付けられたレース・ホールにレースを通して結ぶことで靴をの甲部に固定する事がこれらの本来の目的ですが、デザイン性を高める用途として用いられることも多くあります。

尚、レースの「通し方」(レーシング)には様々な種類があって、その種類により締め具合や見た目の印象が大きく変わります。そして、中でも基本的な通し方とされるもに「パラレル(parallel)」があり、これはつま先側の下から交互に通し上げる方法のことで、長距離を歩く場合に向くスニーカーなどに向いており、疲れ難いとされています。

また「シングル」とは、つま先側の一方ともう一方の履き口側の穴に斜めになるようにレースを通して、つま先側のレースから履き口方向に向かって通し上げる方法ですが、これは締め易いと云う長所がありますが、一方で緩み易いという欠点もあるので、運動靴などには適していない様です。

更に「オーバーラップ(overlap)」という通し方がありますが、これはつま先側の表からレースを通していく方法で、最も緩み難いとされており、スポーツ用のシューズで多く使用されています。

その他としては、「アンダーラップ(underlap)」や「オーバーアンダー」、「ボータイ(bowtie)」・「オーバーノット(Over Knot)」等の通し方が存在し、レースを2本使用した方法や靴のブランドが独自に開発したものなどもあります。

ロー・ヒール

ロー・ヒール(low heel)とは、通常は3cm以下の低いヒールのことを指します。

ロック・ステッチ

ロック・ステッチ(lock stitch)とは、上下2本の糸が中間で絡みあってステッチされているもののことです。

ローファー・シューズ

ローファー・シューズ(loafer shoes)とは、甲部を横切るベルトの縫い付けが特徴の靴紐の無い靴のことで、単に「ローファー」とも呼ばれています。またこのタイプの靴は、一般的には「モカシン・タイプ」のデザインの「スリッポン」型シューズの一種とされており、別名を「ノーウィージャン・フィッシャーマン・シューズ」とも云います。

尚、この靴は、どちらかというとカジュアルな靴と規定されることが多い様ですが、ビジネス・シーンでの使用を可とする準フォーマル靴ともされていますが、学校の制服に合わせた通学靴として使われることも多い靴です。

この靴の原型は、カナダ先住民の靴である「モカシン(足の裏から甲まで一枚革で包み、甲の上面をU字型に縫い合わせた履きもの)」を発展させたものとされており、当初は1920年代の英国で履かれていました。

甲部の中心部に細長く切り込んだ穴のあるベルトが付いていますが、このベルト穴に(緊急時対策の)コインを入れて履いたという逸話から、「コイン・シューズ」とか「ペニー・ローファー」とも呼ばれました。

靴紐が無いことで着脱が容易なことから、米国では“怠け者”を意味する「ローファー(loafer)」と呼ばれる様になりました。そのデザインは豊富で、既述の「ペニー・ローファー」の他に細部の差異も含めて「ヴァンプ・ローファー(vamp loafer)」や「タッセル・ローファー(tassel loafer)」、「ビット・ローファー」・「ビーフ・ローファー」・「エラスティック・シューズ(elastic shoes)」など、非常に多種が存在します。

 

【わ/ワ行】

ワイズ

ワイズとは、足の幅(ボールジョイント:親指の付け根と小指の付け根)と甲の周囲の寸法のことです。 JIS規格(日本工業規格)では、A、B、C、D、E、EE(2E)、EEE(3E)、EEEE(4E)、F、Gといった段階が定められていて、別名「 ウィズ」とも言います。

ワーキング・ブーツ

ワーク・ブーツ(working boots)とは、本来は労働靴のことで、軍隊の雑役兵が履くブーツからハイキングやキャンピング・ブーツまでとその利用範囲は広く色々な種類が存在しますが、それらのワーキング・ブーツの共通点は、つま先が丸くて靴紐を通す沢山の穴があり、アッパー(甲革)と靴底の縫い付けがしっかりしていて靴底が厚く、大変丈夫なこと等です。

ワニ

ワニとは、靴の製造時に使われる工具の一つで、アッパー甲革)を釣込む際に使用される革を挟むペンチのような工具のことです。先端が鰐(ワニ)の口の様に開閉することから「ワニ」と呼ばれだしたとされています。 またペンチの下部に、釘をトンカチの様に叩く為の突起が付いているのが特徴です。

ワラチ

ワラチ(warache)とは、革を編んだ甲部に革底の付いた低いヒールのサンダルのことです。日本語の「草鞋(わらじ)」に発音がよく似ていますが、“ワラチ”はメキシコの民族的な履物で、我国では夏のリゾート用などによく利用されています。

ワラビー

ワラビー(wallaby)とは、ワラビー(カンガルーに似た小動物)の蹄(ひづめ)の形にヒントを得て作られたショートブーツのことです。「モカシン」よりも少し大きめのU字型の甲革を縫い合わせた後に左右から紐で縛る形の靴ですが、英国のクラークス(Clarks)社が1970年代初め頃に売り出したブーツの商品名が起源です。

ワンピース

ワンピース(one‐piece)とは、靴のデザインの一種で、シーム(縫い合わせステッチ)がまったく無く一枚革で出来ている靴(紳士靴)を指します。「ホールカット(hall cut)」とか「一枚仕立て」、または「一枚甲」などとも呼ばれます。

-終-

⇒ 靴業界編 – 1〈あ/ア行~か/カ行の言葉〉

⇒ 靴業界編 – 2〈さ/サ行~な/ナ行の言葉〉

⇒ 靴業界編 – 3〈は/ハ行の言葉〉 

 

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