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【ミリタリー映画館】B-17が登場する映画 第5回、『最後のミッション』と『メンフィス・ベル』〈18JKI15〉

連載5回目は、多くの方がご存知のスティーヴン・スピルバーグ監督のテレビシリーズから『最後のミッション』(The Mission/1985)と、いよいよあの名作『メンフィス・ベル』(Memphis Belle//1990)のご紹介です‥‥。

※連載第1回はこちらから ⇒  【ミリタリー映画館】B-17が登場する映画 第1回、『空の要塞』と『空軍/エア・フォース』 〈18JKI15〉

※連載第2回はこちらから ⇒ 【ミリタリー映画館】B-17が登場する映画 第2回、『コンバット・アメリカ』と 『戦略爆撃指令』〈18JKI15〉

※連載第3回はこちらから ⇒ 【ミリタリー映画館】B-17が登場する映画 第3回、『頭上の敵機』〈18JKI15〉

※連載第4回はこちらから ⇒ 【ミリタリー映画館】B-17が登場する映画 第4回、『戦う翼』と 『空爆特攻隊』〈18JKI15〉

※連載第6回はこちらから ⇒ 【ミリタリー映画館】B-17の登場する映画 第6回、『フライング・フォートレス』と『マイティ・エイス/第8空軍』〈18JKI15〉

 

『最後のミッション』(The Mission/1985)は、テレビシリーズ『世にも不思議なアメージング・ストーリー』(Amazing Stories)の一編で、後にオムニバス映画の一部として公開さらました。監督はスティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)、主な出演者には、スパーク機長役のケビン・コスナー(Kevin Costner)、回転銃座の射撃手ジョナサンをケイシー・シーマツコ(Casey Siemaszko)、通信̪士のスタティック役はキーファー・サザーランド(Kiefer Sutherland)、他にはアンソニー・ラパーリア(Anthony LaPaglia)などが出演しています。

B-17爆撃機の底部の回転球形動力銃座(Ball Turret)に取り残された搭乗員を描く不思議な物語(ファンタジー)ですが、ほぼセットで撮影された映像を使い、ストーリー展開のほとんどが機中における密室劇と云えますが、飛行中の描写は大変スピーディで、随所でテレビ番組のスケールを越えた迫力を感じさせます。機内での移動場面なども映像的に凝った描き方であり、名匠スピルバーグらしいものとなっています。またこの作品は「奇跡を信じた者には、実際にも奇跡が起こる」という、スピルバーグ監督らしい優しさに満ち溢れたファンタジーとも云えますね。

※オムニバス・ドラマ『世にも不思議なアメージング・ストーリー』(Amazing Stories)は、アメリカのNBC系列で1985年から1987年にかけて放映された一話完結のドラマシリーズです。各エピソード毎に監督や主演の俳優が異なり、その内容もSFやファンタジー、ホラー、そしてコメディなど多岐にわたります。我国では『最後のミッション』と『パパはミイラ』、及び『真夜中の呪文』の三つのエピソードをまとめたものが劇場公開されたました。

尚、プロダクション・デザイナーのリック・カーター(Rick Carter)は、B-17の機内を撮影するにあたっては、ヴォルフガング・ペーターゼン監督の戦争大作『Uボート』での潜水艦内部の姿を参考にしたと云います。狭くて長い奥行きを持ったセットを使い、クルーが爆撃機の通路を通り抜けて行く場面でのカメラ・ワークが効果的で、大いに緊迫感が増しています。

そして音楽はジョン・ウィリアムズが(John Towner Williams)担当し、俳優陣には当時、人気上昇中だったケヴィン・コスナーと後に大ヒット・テレビシリーズ『24 -TWENTY FOUR- 』の主人公ジャック・バウアー役でブレークする若き日のキーファー・サザーランドが起用されており、主人公役とも言えるケイシー・シーマツコは当然ながら、これらの若手俳優中心のアンサンブルにより、この作品の魅力が巧みに引き出されています。

ストーリーの概略 過去の出撃を全て無事生還したB-17爆撃機の搭乗員ジョナサン(ケイシー・シーマツコ)は、イラストを描くのが得意で将来の夢はディズニーのアニメーターになる事でしたが、そんな彼は仲間内でもラッキー・ボーイとして人気者でもありました。ところがスパーク機長(ケビン・コスナー)と共に最後の任務=ミッションに出撃した彼は、途中の戦闘で乗機に食い込んだ敵機の残骸に阻まれて機体下部の回転銃座に閉じ込められてしまいます。しかも乗機のB-17は車輪が壊れてしまい、着陸時には胴体着陸を選ぶしか方法がありません。しかしそうなるとジョナサンの命は100%失われてしまうのは確実で、ジョナサンの親友であるスタティック通信士(キーファー・サザーランド)は苦渋の選択を迫られますが‥‥。こうして絶体絶命に陥ったジョナサンでしたが、最後には彼のイラストの腕が奇跡を起こします!!

※ジョナサン軍曹が閉じ込められたB-17 機体下部の回転銃座ですが、当時、機内でも最も危険な部署と考えられていた様ですが、後の統計学的な調査の結果では逆に最も安全なポジションであると判明したそうです。装甲鉄板で防御を施された球形の銃座の中に銃手はすっぽりと入り込んで射撃を行う為に、機体後部の側面・左右の射撃手などに比べて意外に高い確率で身を守ることが出来たのです。但しその閉塞性を考えると、閉所恐怖症の人間には恐ろしく耐えがたい空間であることは間違いありません。

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