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【三日月ネコの日々是好日記】“武士は食わねど高楊枝”とは? 〈1647JKI56〉

つい先日、家人から“武士は食わねど高楊枝”という言葉の意味を問われました。取り敢えず自分の知る範囲で答えておきましたが、念の為に改めて調べてみました‥‥。

 

その結果、この言葉は「名誉を重んじる武士は貧しくて食事が満足に取れなくとも、あたかも充分に食べたかの様に満腹を装って楊枝を使って見せることから生まれた言葉で、武士階層の矜持や体面を重んじる気風を表したもの」との事でした。

また、上記に加えて別の意味合いとしては「痩せ我慢をすること、見栄を張っている様子」とも。私的には、こちらの方がよりピンときますね。貧乏な武士(侍)たちが無理をして楊枝を使用している様子を見て、蔭で庶民はその痩せ我慢ぶりを小馬鹿にしていたのではないでしょうか‥‥?

ちなみにここでの「高楊枝」との表現は、食後に悠々と(わざとらしく?)爪楊枝を使う様子のことだそうです。更にこの言葉は、『上方(京都)いろはかるた』や『尾張(大阪)いろはかるた』の一篇でもあるそうです。

 

ところで、他にも類義の言葉は色々とありますが、その中の一つに“鷹は飢えても穂を摘まず”があります。この言葉は、「高潔な人はどの様に困窮していても、不正をしてまで生き延びようとはしないこと」の例えだそうです。

「気位の高い鷹はどんなに腹を空かせている場合でも、人間の作った稲穂を啄ばんだりしない」ということから転じて「節義を守る人は、いかなる時でも不正な金品を受け取ったりはしない」更には「この様な(節義を守る)人は、道義に外れることは行わない」という意味になりましたが、但しこちらの言葉には「痩せ我慢」的なネガティブなニュアンスは感じられませんよね。

また英語でも、“The eagle does not catch flies.(鷲は蠅を捕らない)”や“A goshawk beats not a bunting.(大鷹はホオジロには飛びかからない)”という表現があるそうで、人類(ヒト)は洋の東西を問わず、似た感覚・センスを有している様です。

 

ところで私には、(本記事の内容とはまったく繋がりはありませんが)楊枝を口に咥えた姿と云えば、武士ではない「どこかで~誰かが~」の、あのヒーロー。三度笠に長脇差を1本帯びた渡世人を思い出します。“ビュッ”と吹き飛ばす長い(30cmとも)楊枝は、まるで細身の手裏剣の様に襲い掛かる敵に突き刺さるのでした‥‥。(ハイ、今回も、“お後がよろしいようで~”)

-終-

 

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One thought on “【三日月ネコの日々是好日記】“武士は食わねど高楊枝”とは? 〈1647JKI56〉”

  1. しずか says:

    「木枯し紋次郎」の咥えているお手製の楊枝はたしかに30cmの設定だそうですが、実際に江戸時代に使われていた爪楊枝も15cm近くあったと聞いたことがあります‥‥。

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