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【読書の愉しみ】辻邦正の『眞晝の海への旅』 〈JKI11〉

『眞晝の海への旅』は、辻邦正さんが1975年に発表した長編小説で、当家の蔵書も同年に入手したものです。

南太平洋の嵐の中を帆走中の一隻の船の中で起こる「殺人事件」。多国籍の11人の男女を載せた船中はさながら人間社会の縮図であり、その入り組んだ複雑な人間関係はまさしく悲劇への序章にふさわしい舞台でした‥。そしてその事件を裁く法廷を描く形で物語は進んでいきますが、それはあくまで辻作品らしい“ロマンの薫り”に満ち溢れたものでした。

もしかするとこの小説は、辻邦生さんの書いた唯一のミステリーだったのでしょうか?ちょっとだけ、クリスティの名著『そして誰もいなくなった』の様な雰囲気があったと記憶していますが、内容に関する詳細は随分と忘れてしまいました‥。

個人的には、辻邦正という作家は『背教者ユリアヌス』などに代表される歴史小説を書く人だ、という先入観がありましたから、この本の初読当時(1975年、高校1年生の頃)は新鮮な感じを抱きました。また正直にカミングアウトすると、初めて手にした時、題名の「眞晝=真昼」が難しくて読めませんでした!

-終-

 

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