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【諸子百家の動物バンザイ】ネズミの恩返し!

動物好きでなくとも、結構、びっくりする話をひとつご紹介しようと思います。それはネズミの恩返し、という話で決して鶴のことではありません‥(笑)。

英国王立協会(Royal Society)の専門誌『バイオロジー・レターズ(Biology Letters)』で以前見掛けた論文に、ネズミは他者から受けた手助けやサポートを記憶し、それに対して恩返しをする可能性があるという研究成果が発表されていましたが、(ベルン大学の行動生態学者ミハエル・タボルスキー氏らによると)こうした行動が人間以外の動物で観察されるのは初めてだと云うことでした。

かねてより、ネズミたちが互いに協力したり助け合うことは知られていましたが、それは目先の利益の為であると考えられていました。ところが実験結果により、ドブネズミが以前に自分を助けてくれた仲間に対して、頻繁に見返りを返すことが解ったのだそうです。そして研究チームはその理由について、次回にも確実に助けを得る為ではないかと考えていました。

しかもネズミたちはそのお助けの内容に関して評価し、高低差も付けているらしいのですが、研究チームは実験で2匹のネズミを餌を与える役に選定し、それぞれの餌やり役がレバーを引くと、囲いの中にいる他のネズミに一口サイズのバナナかニンジンが与えられるようにしたところ、その結果、餌をもらったネズミは、2匹の内、好物のバナナをくれた方を「上位のヘルパー/支援者」、あまり好きでないニンジンの方は「下位のヘルパー/支援者」と認識するのではと仮説を立てました。

次いで餌やり役と受け手のネズミを入れ替えて、受け手のネズミから、餌やり役だったネズミに対してシリアルフレークを与えられる様にすると、何とバナナを与えたネズミがニンジンを与えたネズミよりも、早く、且つ、回数も多くシリアルを受け取れるという結果が出たのです!

しかし、これらのネズミは本当に仲間の助力に対して見返りを与えているのでしょうか?

前述のタボルスキー氏によると、ネズミはいたって単純な関連付けを行っているのではないかと考察しています。この行動には2つの要素が含まれていて、個体の認識と受けた支援のクオリティに対する評価・反応であり、後者についてはネズミがより好む餌に集まるといった行動から明確であり、前者の個体認識に関しては、ネズミを含む多くの種で広く確認されていると云うのです。

この先も再び餌=利益を分け合う関係を継続したいとする欲求が、他者に報いる行動に見えるのだろうと考えられますが、人間が思うほど複雑な思考回路を通して決定されたものではなく、比較的、単純な意思決定の結果の様です。

これは、次回のサービスを期待して何物かを与える行動なのかも知れず、また、よりよいサポートを得んがための行動であり、それはまるでネズミの世界のチップ制度の様なものなのでしょうか!?

〈終〉

 

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